【防犯トレンド】中国製監視カメラの今


サンワサプライが6月末に発売開始した中国製カメラは、暗所撮影機能、動体検知機能を搭載し、IP66に準拠したモデルにもかかわらずカメラ4台とモニターのセットが64,630円と低価格を実現している(画像はプレスリリースより)

サンワサプライが6月末に発売開始した中国製カメラは、暗所撮影機能、動体検知機能を搭載し、IP66に準拠したモデルにもかかわらずカメラ4台とモニターのセットが64,630円と低価格を実現している(画像はプレスリリースより)

家電業界がそうであるように、監視カメラ業界も中国の製品が市場を席巻している。

この日本においても中国製の監視カメラは、現在、広く流通しており、強みはなんといっても低価格とコストパフォーマンスに優れている点だ。

ひと昔前なら安い製品に対して、どこの国のメーカーであっても「安かろう悪かろう」というイメージを持たれ、特に信頼性が求められる監視カメラにおいては、一定の価格はするものの、国内の大手メーカー製の監視カメラが選択されることが多かった。

しかし、ここ数年、状況は一変。監視カメラが、いわゆるアナログカメラからネットワークカメラに切り替わり、技術が進化し、市場が拡大していく過程で、「安かろう悪かろう」のイメージを払拭する“安い割に高性能”な監視カメラが中国メーカーを中心に市場に出回るようになったからだ。

そこで今回は、中国メーカーと日本のメーカーの比較を軸に、主に低価格帯の中国メーカー製の監視カメラの特徴をまとめていく。

●低価格でも多機能&高解像度

まずは日本市場における中国メーカーの主なプレイヤーとしては、世界的にもシェアを誇るHIKVISION(ハイクビジョン)、Dahua(ダーファ)が挙げられる。日本にも代理店を持ち、上記二社のロゴが入った監視カメラを街で見かける機会も少なくない。

この2社の他にも、OEM的な形で日本企業が独自のブランド名を冠して展開している製品も多く、知られざる中国メーカーの製品が出回っているケースも少なくない。

中国メーカー製品の多くは、高価格帯のラインナップであっても、日本や欧米系のメーカーと比較すると価格面で圧倒的な優位性をもっている(撮影:防犯システムNAVI編集部)

中国メーカー製品の多くは、高価格帯のラインナップであっても、日本や欧米系のメーカーと比較すると価格面で圧倒的な優位性をもっている(撮影:防犯システムNAVI編集部)

セキュリティ関連の複数の展示会取材で感じた印象を元に述べるなら、いずれの中国製監視カメラに共通する特徴は、最新トレンドを押さえつつも、低価格な点が挙げられる。

例えば、ここ数年注目されている4K画質対応のネットワークカメラの場合、日本のあるメーカーの製品だと40万円近い価格設定なのに対して、中国メーカーの製品を日本向けにローカライズした製品なら15万円以下で販売されている。

もちろん、商品コンセプトは異なるし、細かなスペックを見ていけば値段の違いとなる機能差、性能差はあるのだが、“4K画質対応のネットワークカメラ”という切り口だけで見れば、中国メーカーの方がお得感を感じる。

4Kカメラなどは、実際に映像を見るとメーカーごとに色、細部のシャープさに違いがあり、ひとくくりに4Kといっても特色があので、カタログスペックと値段だけでは比較できない部分もある(撮影:防犯システムNAVI編集部)

4Kカメラなどは、実際に映像を見るとメーカーごとに色、細部のシャープさに違いがあり、ひとくくりに4Kといっても特色があので、カタログスペックと値段だけでは比較できない部分もある(撮影:防犯システムNAVI編集部)

●利用ニーズの細分化も中国メーカーを後押し

また、市場における監視カメラの利用ニーズの細分化も、中国メーカーには追い風だといえる。

例えば、自宅に設置してイタズラや嫌がらせへの抑止効果や監視を目的とする場合、1台数十万円するカメラを設置するよりは、10万円前後で複数台のカメラとレコーダーがセットになった製品を選ぶのが、消費者の真理だ。

こうした「それほど予算は割けないけど、監視カメラは設置したい」というユーザーのニーズを満たすのが、中国メーカーの製品であり、普及する所以となっている。

日本のメーカーの昨今の傾向としては、低価格帯では勝負をせずに高機能さや多機能さを武器に新たな市場を模索する動きが活発だ(撮影:防犯システムNAVI編集部)

日本のメーカーの昨今の傾向としては、低価格帯では勝負をせずに高機能さや多機能さを武器に新たな市場を模索する動きが活発だ(撮影:防犯システムNAVI編集部)