巨大怪獣を災害の1つとしてとらえて観るとリアルな『シン・ゴジラ』


 現在、大ヒット公開中の『シン・ゴジラ』はもう見ましたか?

 エンタメ映画ではありますが、普段から防犯・防災に関する取材を行っている筆者的には、かなりリアルさを感じる作品でした。

 そもそも巨大怪獣というと、現実にはありえない設定ともいえますが、“怪獣”を“災害”に置き換えると、フィクションでは片付けられないリアルさが出てきます。

 一般的なエンタメ映画なら、怪獣が登場すれば、自然な流れで武力を持った組織が怪獣討伐に向かうワケですが、

 「シン・ゴジラ」では、そうはなりません。

 自衛隊が出動することや武力を使うことへの法的根拠、イケイケどんどんでは戦えない諸事情、街が戦闘で壊れることへの補償問題、都市部における避難誘導の難しさなどが描写されており、エンタメ作品でありながらも、危機管理及び防災的な視点からもよく検証&リサーチが行われた作品だなぁと思いました。

 実際、パンフレットなどを読むと、非現実な作品だからこそ、怪獣以外はリアルさにこだわったという記述があり、そうしたリアルさを追求する際の苦労なども多数紹介されていました。

画像はイメージ/©防犯システムNAVI

画像はイメージ/©防犯システムNAVI

 さりげなく出てくる官公庁のスタッフが、某大手電機メーカーの頑丈なタブレットらしき形状の端末を使っていたりと、最新の防災対策現場のトレンドを抑えているのもニクイ演出。

劇中にはコレに似た端末が出てきます

劇中にはコレに似た端末が出てきます

 ちなみにうちのサイトでは、以前、日本大学の危機管理学部の福田教授にインタビューしたのですが、

 その際に福田教授が語っていたのが、

 “政府や自治体が災害、テロ、原発事故などで対応する場合には、災害対策基本法や国民保護法、原子力災害対策特別措置法などそれぞれの法律に基づく必要が出てくる”

 という話でした。

※詳細は下記の記事 ↓
【新着!防犯トレンド】社会ニーズが高まる「危機管理学」ってどんな学問?
http://www.rbbtoday.com/article/2016/02/29/140093.html 

 もちろん、そんな難しいことを考えなくても楽しめる作品ですが、怪獣映画ととらえずに、災害映画だとみるとまた違った気づきを与えてくれる作品でした。